前回は腸によい食事と悪い食事についてお話したので、今日も腸に関係するお話をします。

きっと誰もが経験したことがある便秘。

私も1020代は便秘が酷かった経験があります。

10代の頃の記憶があまりありませんが、母と妹は私が便秘で辛そうだったと今でも話が出てくるので相当酷い便秘だったようです。

私は本当に覚えてないのですが

便秘は女性にとってはかなり深刻な悩みの一つでもあります。今日は、誰もが経験したことがある便秘とあまり知られていない便秘の怖さについてお話します。

1.おつうじは、体の中の大事なお便り

おつうじは別の呼び方で大便とも言います。

『大便』って漢字をみると大きな便りと書きます。

おつうじは、体からの大きなお便りなのです。

お小水は、『小便』と書きます。体からの小さなお便り

ということです。

例えば、コロコロうんちはどんなメッセージが隠されているかというと食物繊維が少なかったり水分が少ないというのが読み取れます。

日常的にストレスをかんじたり、生理前などはホルモンの影響もあり、便秘になる方もいると思います。

食べたものや体調、ストレスによってもおつうじの回数、色、形状、においなど毎日違います。

おつうじは、体の中の状態を教えてくれるお便りなので、毎回自分の体の状態を知るためにも観察しましょう。

自分の腸内環境を知るための貴重な材料です。

2.理想のおつうじは、どんなおつうじ?

理想的なおつうじは、肛門からスルリと抜け出てくる10センチくらいのバナナ状というのはよく聞くと思います。色は明るい褐色。善玉菌が短鎖脂肪酸という物質をつくり、腸内環境を酸性にするため黄色みを帯びます。よいおつうじは、食物繊維が多く含まれているため、隙間ができて軽く水に浮き、臭いもそんなに強くありません。

あまり腸内環境がよくない状態のおつうじは、悪玉菌や日和見菌が多く、腸内環境はアルカリ性に傾くため、おつうじは、色が黒っぽくなり、臭いもきつくなります。

悪玉菌は、悪臭のあるガスを発生させるので、お腹が張り臭いおならがでます。

このような状況は腸内環境が乱れているので食事や生活習慣を見直すことをおススメします。

3.便秘は万病のもと

便秘が慢性化して当たり前になっている方も意外と多く、軽視されがちなのですが、『便秘は万病のもと』と昔から言われています。下剤を使えば解決、と思っている方も下剤はあくまで対症療法として使用するものであり、根本的解決にはなりません。

なぜ便秘がよくないのかをこれからお話します。

4.そもそも便秘とは?

食べたものは口から入って食道を通って胃に入ります。食べものが胃に入ると、その刺激で大腸の蠕動運動が始まります。胃に入った食べものは、胃で胃液と混ぜ合わされて消化しやすいようにドロドロになり、少しずつ十二指腸に送り出されます。小腸で消化酵素が分泌され、栄養素のほとんどが消化吸収されます。粘膜の絨毛が栄養をキャッチします。その後その残りカスと水分が大腸へ送られます。

大腸で水分を吸収されながら蠕動運動で24時間後には直腸に行き排便されます。

しかし、その便が腸内で固くなり過ぎて詰まってしまったら便秘になります。

本来、排便は毎日あるものです。

便秘は腸内に閉じ込められた便がどんどん腐敗していく状態です。

おなかの中は暖かいので、イメージとしては夏の炎天下のアスファルトの上に買ってきたお肉や魚を長時間放置しているのと同じことが便秘の人のお腹の中では起きているということです。

長時間放置しておけば、腐敗し有毒なガスが発生します。

お腹の中では、悪玉菌がいるので悪玉菌によっても私たちがたべたものの残りカスをエサにして腐敗させ毒素や有毒ガス、発がん物質をつくると言われています。

便秘が原因で腸だけではなく全身にも影響が及ぶことがあります。

それは、腸内で発生した毒素が腸壁から血管内に取り込まれて全身へと運ばれるからです。

便秘で腸内に便が長い時間留まると便が悪玉菌のエサになります。便の中のタンパク質やアミノ酸を悪玉菌が分解して、アンモニアや硫化水素といった毒素を大量に発生します。悪玉菌によって出た毒素は、腸壁から血管内に取り込まれ全身に運ばれます。

その結果、血液がドロドロになったり細胞に影響を及ぼしたりしてさまざまな症状や病気を招くと言われています。全身を巡るので便秘の時は肌荒れやニキビ、肌のくすみが現れたり、見えないところでは動脈硬化、脳率中、心筋梗塞などのリスクが高まります。

毒素によってドロドロになった血液は血液循環を悪くするので疲れやすくなったり、冷えや肩こり、だるさなどのトラブルも増えていきます。 

このように便秘を放置してしまうと二次的に他の臓器にも影響が出ます。

まとめ

便秘になる原因は一つではありません。

なので、これだけに気をつければいいという解決策はありません。

ある人は、食生活が不規則だったり水分量が少ないことが原因で便秘になる人もいます。

食生活、水分量は大丈夫でも日常的にストレスを抱えていたら交感神経優位になり、腸の働きが弱くなることで便秘になる人もいます。

1人ひとり原因が違うので、これをしたら改善するよというのは1人ひとりきちんとヒアリングしないとわかりません。

便秘になる原因が必ずあるはずなので、便秘という状態だけをみるのではなく、その背景も一緒に考えてみるといいですね。

以上、今日は便秘と便秘の怖さについてのお話でした。

便秘で悩んでいる方も是非当院に一度お越しください。

お待ちしてます。